2005年度 リモデルスタイル作品コンテスト コンテスト審査風景と総評

 本年度で20回目を迎えた「リモデルスタイル作品コンテスト」。
今回、新たな審査員として建築家の今井淳子氏を迎え、コンテストのいっそうの充実と新たなる飛躍をめざしました。
  応募点数は、7部門合わせて1629点。昨年度の900点に比べて2倍近い応募があり、リモデルおよび本コンテストへの高い関心がうかがえました。審査は2回の事前審査を経て、昨年12月27日に本審査を開催。各部門ごとに「最優秀賞」1点、「優秀賞」「審査員奨励賞」を各3点ずつ選出し、最後に全部門を通して「全国最優秀賞」を選出いたしました。

全国最優秀賞 写真
審査風景
審査風景

 審査を通じて、今井先生が驚かれていたのが、住み手の要求水準の高さです。「以前、衣食住の“住”は衣食ほど丁寧には考えられていなかったのですが、今はご自分の生活スタイルを表現する空間としてきちんと住みこなしていらっしゃいますね。こうした動きは今後ますます強まっていきますから、お店側もプランニングやセンスに加え、お客様の望むイメージを的確に引き出す能力が求められていくのではないでしょうか」

 住まいの基本仕様の急速な進化も、審査を経て実感された点のひとつとか。「天然素材を用いたり、バリアフリーを取り入れるといったアプローチは、今や当たり前のものになってきています。住まいの品質基準が相当レベルアップしており、ただそのような素材や仕様を取り入れるだけでは、いいリモデルとは呼びづらくなっているんですね」

では、どういうアプローチであれば、お客様に高い満足感をもたらせられるのか。今井先生は“住み手本位のリモデルの実践”に尽きるとおっしゃいます。「お客様の家の広さ、家族構成、予算など、リモデルには1つとして同じ条件はありません。そんな個別環境の中、住み手本位の立場に立ち、問題を解決していく姿勢が何より大切です。リモデルは作り手側の“作品”などではなく、住み手のものなのですから」

審査風景

 また今後、作り手、住まい手双方に意識していただきたい点として、今井先生は「地方性」と「環境配慮」を挙げられました。

「土間を生かしたリモデル、和室の続き間を残すリモデル。日本はその土地土地ならではの気候風土や生活風習があるわけで、そうした永年の知恵としてご自宅のプランに反映させていただきたいのです。
  あと、エコロジーの視点として、既存スペースや機器を生かす発想をもっと持っていきませんか。今まで暮らしていた空間全てがダメなわけではありません、愛着のある家具や機器だってあるはず。リモデルにメリハリをつけて、生かせるものは生かす発想やアプローチがあっていいと思うんです」

 作り手も住み手も、生活を豊かにする行為として幸福なリモデルを実践いただき、住みやすく心地よい空間を次年度のコンテストで見せていただけることを心待ちにしております。

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